前にもお話ししたとおり、あがっているときの心理状態というのは、
「人から見られている」
「人から○○だと思われている」
といったように、意識が自分に向いてしまっています。
そうなると、そのことが気になり、頭から離れなくなり、
不安や恐怖が芽生え、ますます緊張度が高まって、
あがりの状態がひどくなっていきます。
そこで、この負のスパイラルを断ち切るためには、
開き直りが有効です。
どういうことかというと、
「人から見られている」
「人から○○だと思われている」
という具合に、自分に意識が向きそうになった瞬間に、
「人から見られていてもいいじゃないか!」
「人から○○だと思われてもいいじゃないか!」
と開き直ってみるということです。
例えば、初対面の挨拶で、顔が赤くなってしまった場合に、
相手に『わっ、この人、顔が赤くなっている』と思われているじゃないかと、
自分で思った瞬間に、
「別に、顔が赤いと思われたっていいじゃないか!何が悪いの?!」と
開き直るということです。
開き直るということは、言い換えれば、
そのような状況を自分の中に積極的に受け入れるということです。
このように気持ちの切り替えを行うことによって、
自分に意識が向いてしまっている内向きのネガティブな状態から、
自分の意識が解放された外向きのポジティブな状態に変化するため、
負のスパイラルから抜け出すことができます。
しかし、そうは言っても、
「何の根拠もなく、開き直れないよ!」と
思われるかも知れませんね。
そうであれば、その根拠を自分なりに考えてみましょう。
その方法は、次回、お話ししますね。
とりあえず、あがりそうになって、
意識が自分に向きそうになったときには、
瞬時に気持ちを切り換えて、
開き直るということを試してみてください。