がり症を克服する上で、緊張を解きほぐして、リラックスする方法を身につけることは、とても大切です。

そのような方法には、深呼吸以外にも、数多くの方法があります。

例えば、座禅や、ヨガや、瞑想などもよいでしょう。


しかし、座禅やヨガや瞑想などには、宗教的要素が絡んでくるため、それを好まない人もいると聞きます。

なので、そのような方には、最近はやりのマインドフルネスがお勧めです。

ウィキペディアによると、
マインドフルネス(mindfulness)とは、今現在において起こっている内面的な経験および外的な経験に注意を向ける心理的な過程である。瞑想およびその他の訓練を通じて開発することができる。
とのことです。


以前、NHKスペシャルでも採り上げられていました。

NHKスペシャル “シリーズ キラーストレス” 第2回「ストレスから脳を守れ ~最新科学で迫る対処法~」



この番組の中で、早稲田大学の熊野宏昭教授が、マインドフルネスのやり方を解説されていましたので、それを紹介しますね。


1.背筋を伸ばして、体を横に揺すり、真っ直ぐになる位置を探す。肩の力を抜き、軽く目を閉じ、顔の力を抜く。

2.呼吸に注意を向ける。但し、呼吸の長さをコントロールしない。息を吸うとお腹や胸が膨らみ、息を吐くとお腹や胸がへこむという感じをただただ見守る。
息を吸うときは「ふくらみ、ふくらみ」と心の中で唱え、息を吐くときは「ちぢみ、ちぢみ」と心の中で唱える。
体がしたいように呼吸をさせ、それに自分の注意が追いかけるようにする。

3.雑念が浮かんできたら、「雑念」と心の中でつぶやいて(ラベリング)、考えるのを切り上げる。その上で、心の中で「戻ります」と自分に声をかけ、自分で呼吸を感じる状態に戻すようにする。

4.体のこわばりやかゆみを感じたら、それに注意を向け、「こわばり、こわばり」と心の中で唱える。そして、「戻ります」と自分に声をかけ、再び、自分で呼吸を感じる状態に戻る。

5.体全体で呼吸をしているような感じに、思い浮かべる。
「ふくらみ、ふくらみ」と心の中で唱え、体全体に息が流れ込んでくるような感じを味わい、「ちぢみ、ちぢみ」と心の中で唱えて、体全体から息が流れ出すような感じを味わう。

6.体の周りの空間にまで注意を広げていく。空気が動いている感じや光が温かい感じを味わい、部屋の広がりを感じ取る。その上で、部屋全体で呼吸をしているような感じを味わいながら、「ふくらみ、ふくらみ」,「ちぢみ、ちぢみ」と心の中で唱える。
う。

7.終了する際には、まぶたの裏に注意を向け、ゆっくりと目を開けていく。


最初は、10~15分を目安に始めるといいそうです。


この番組では、マインドフルネスは、ストレスの対処法として紹介されていました。このマインドフルネスを日頃から実践することにより、ストレスに強い体質を手に入れることができます。

あがり症の人にとって、自分があがる場面というのは、大変なストレスを感じる場面です。なので、このマインドフルネスを利用してストレスに強い体質が手に入れば、あがりそうな場面でも、ストレスを感じにくくなるため、あがり症の克服に一歩近づくことができます。