洋医学によると、人の体の中には、気・血(けつ)・水(すい)が循環するための経絡(けいらく)と呼ばれる通り道に沿って、361箇所(WHO認定)に渡ってツボ(経穴)が点在しているそうです。

東洋医学では、このツボを触ったり、圧を加えたりすることによって、体の異常を見つけます。

また、病気や体調不良のときに、反応の現れやすいツボを刺激すると、治療効果があると言われています。



そこで、あがり症の症状改善に効果の期待できるツボを、いくつか、紹介したいと思います。

それらは、
・労宮(ろうきゅう)
・合谷(ごうこく)
・内関(ないかん)
・神門(しんもん)

の4つのツボです。

いずれも、手にあるツボなので、いつでもどこでも、手軽に、押したり、揉んだりすることができます。

それでは、一つずつ解説していきます。


《労宮》
このツボを押すと、副交感神経が優位に働いて、体と心の緊張が和らぎ、気持ちが落ち着いてきます。

労宮の位置は、手の平の真ん中辺りで、中指と薬指を手の平に向けて折り曲げたときに、各々の先端の間です。




労宮への刺激は、反対側の手の親指で押すのが、基本となります。


《合谷》
このツボは、押すだけで、いろんな効能が期待できる万能のツボです。

合谷の位置は、手の甲を上にして、親指と人指し指の骨が分かれている部分から、人差し指の方へ向かって押していき、痛みを感じるくぼみの部分です。


合谷も、反対側の手の親指で押して刺激します。


《内関》
このツボは、精神的なストレスを緩和するのに効果的で、消化器系の疾患や乗り物酔いにも効くツボです。


内関の位置は、手の平を上にして、手と手首の境目にあるしわの真ん中から指3本分ひじ側へ進んだところです。



内関は、反対側の手で手首をつかむようにして、親指で押して刺激すると、よいでしょう。

《神門》
このツボは、精神的な症状を和らげる癒しのツボで、緊張を解きほぐして、不安感を鎮めてくれます。

神門の位置は、手の平を上にして、手首の小指側の端にある骨と筋の間のくぼみです。






これらのツボの位置さえ覚えておけば、あがりそうな場面になったときでも、これらのツボを刺激することにより、緊張を解きほぐして、リラックスさせ、あがりの症状を抑えることができます。

私も、セミナーの前など、緊張しそうな場面では、、これらツボを押したり、さすったりするようにしています。すると、気持ちが落ち着いてきて、普段通りのしゃべりができるようになります。

なので、これらのツボの位置だけは、覚えておくといいでしょう。